【スイング再生工場】絶滅危惧種のゴルフクラブ造ります

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軟鉄アイアンヘッド対決 HBS-16 VS HBS-23

店長「軟鉄の中空ヘッドで 企画をしている時と
 実際に製作していく時で 結構なギャップがあるんですね。」
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質問「どんなところです❓」

店長「一般的なイメージでは 中空… だから
 普通のアイアンよりも 『重心が深くなる』と思いガチ✋
 なんですが、そうはいかないのです。」

質問「そうなんです❓」

店長「ですね。中空の方(HBS-23)ですが、今回は
 軟鉄でも 炭素鋼の含有量の少ない S20C を使っています。
 単純には 含有量を増やすと 強くなると考えて下さい。
 まあ S20Cでも、一般的なS25C でも大きな差は無いのですが、
 中空にすると 負荷が大きいのはフェース面中部・打面になるので
 予想以上の フェース厚を取らなければなりません。

 逆に バックフェース側をあまり厚く、強くすると
 フェース面の平滑性、平面性が損なわれる可能性があります。
 ドライバーと違って インパクト時に
 ヘッドを歪ませる量が多いと 元の形に復元出来にくい。
 重心深度を深くする為、バックフェース側を厚く👉強く
 してしまうと フェース面が歪んでしまいます。

 そして フェース面の平滑性、中空の形状維持
 ヘッドの歪み難さ、壊れにくさを追いかけていくと
 重心深度の深化ではなく、重心高の低下 になって行きます。
 ソールの幅、厚みは HBS-23の方が有るんですが
 重心深度はそれに比べると 大きくなりません。 
 フェース面とソールの タテのL字型形状で
 フェース面の強度を保つ感じで
 バックフェース側は逆に弱く、クッションにするような構造に
 ならざるを得ない のです。
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ソレが故に 正直、なんの意味も無いんですけれど
俗に言う「反発係数」は HBS-23 の方が高いです。

というコトで 多くの方の予想に反して
中空ヘッドは 重心の深さ ではなく、
重心の低さに特化したヘッドになり易い のです。


 HBS-16 と HBS-23 の比較をしてみましょう

重心距離 38.2 / 36.3㎜
重心高さ 20.3 / 18.7
重心深度  6.7 /  6.4


 どちらのヘッドも ヘッド重量/ロフト は
 個別の依頼によって ある程度変えられますので
 一概には言えないですけれど
 あまり 差のないように見える 重心距離 に
 ヘッドの性格の違いは表れると思います。」

質問「HBS-23の方が短いですよね。」

店長「はい。重心距離が短く、重心が低い ので
 フェースターン、ハンドターンタイプの方にも使えます。

 ボールは上がり易いですが、そこはロフトで調整でしょうか。

 タイプと言う点で言うと
 ロフトの標準値も HBS-23 の方が大きめ ですので
 ボールを スピンで上げたいタイプ向き
 HBS-16 は 打ち出しは取れるが スピンは少な目 です。
 パワーが落ちて来て アイアンのスピン量が減ってきている場合
 HBS-23の方が 標準値 としては良いですが、
 HBS-16もロフトは個別設計ですので
 HBS-16を選ぶ場合は ロフトを大きめにするのをお薦めします。
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 まあ 重心距離の部分を除いて
 ものすごく違うアイアンヘッドではないので
 形状、顔の好みで選んで頂く✊ で良いと思いますが、
 HBS-23は完全個別生産になりますので
 弊社お約束の『長い』納期は強烈にかかります。

 HBS-23は 重心距離が短めなので
 合わせるドライバーに注意が必要です。

 SYBのEZ-05は重心距離が短いですので相性は良いですが、
 一般的な カチャカチャタイプのドライバーはシャロータイプ
 ヘッドの厚みの無い どら焼きタイプのヘッドが多く、
 重心距離が長めですので あまり相性は良くありません。

 一方、HBS-16 は 飛距離重視の弊社にしてはストロングロフト系
 のアイアンですし、重心が深いので スピン量抑制タイプです。 
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 重心距離も 長い と言うタイプではありませんが、
 短くはないので かなりの種類のドライバーとのマッチは
 悪くないと思います。

 旧タイプの HBS-10 も廃盤になっている訳では無いのですが、
 こちらは 重心が長い 42.7㎜ ですので
 逆に 重心距離の短め のドライバーとの相性はイマイチ。
 長めのモノの方が相性は良いですね。


 また コレ意外なポイントになるかも 知れませんが、
 弊社のパター ブリストルとデール9
 ブリストルは HBS-16 とほぼ同じ重心距離
 数㎜長めの重心距離を持っているので とても相性が良いです。
 一方、デール9 は 重心距離が短く、
 フェースバランスに近いタイプですので
 相性と言う面では HBS-23 の方が良いと思います。」