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ハミングバードの旅は
約20年前、市販のシャフトよりも柔らかいシャフトと出会い
そこから始まっています。
20年前 44インチから45インチに移行するころ ですが
その当時も 市販のシャフトの硬さの平均値(SR)は
250cpm(一分回に250回・サイクルの運動)でした。
   
・・・・なんか今も変わってないですねぇ…。

その頃、振動数240 ⇒ 230 ⇒ 220cpm
 へと徐々に移行し
あの『ブラックスピーダー』と言うシャフトに出会い
特注スペックのブラックスピーダー経て
45インチではありましたが、振動数200の壁を破りました。

ブラックスピーダーでは限界を感じ、
問屋さん、シャフトメーカーさん、繊維メーカーさんの
協力を得て、今のオリジナルシャフト(MDシリーズ)の原型
を作るに至っています。


余談ではありますが、シャフトスペックの MD-〇〇
という数字、スペック番号は ブラックスピーダーの番号が
基準になっており、その流れでフレックス毎に
数字が増えてくるという感じです。

 ブラックスピーダー F3 215(45インチ)
           F4 205
           F5 195
 MDー06        190(44インチ)
 MD-07        180
 MD-08        170
 MD-09        160(43.5インチ)
 MD-10        150
 MD-11        140
 
MD-12        130
 MD-14        120


 こんな感じですね。
ちなみに MD-06~09までは同じ芯金(マンドレル)
★MD-10
★MD-11
★MD-12
★MD-14
はそれぞれ 新たな別な芯金(マンドレル)を採用しています。

 
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本題にもどりますけれど、
シャフトの硬さ…ハミングバードの場合は柔らかさが
進行するに伴って、
お客様の球筋にどんどん変化が生まれてきています。

それは、スライスを打つのがとても難しくなる
スライスを打てなくなる
 という事です。
それを当初のクラブ購入の主目的にしている方は
多くはないのですが、結果的に多くのお客様が
特に意識しなくとも スライスと決別出来る ように
なっているようです。

まあ それはそうでしょう。
一般のゴルファーは
 硬い・しならないシャフトをしならせて使う
 捩じって使って ゴルフをします。
ゴルフクラブはその形状上、
シャフトをしならせる、曲げるという事は
シャフトが捩じれてしまいますから
ロフトやフェースの向きと開いて、閉じる
と言う使い方になります。
特にドライバーではそれが顕著になるでしょう。

ですので 一般的なゴルファーの中では
「スライスが出るのはシャフトが柔らかいからだ!」
と言う大間違いのセオリーが蔓延していますよね。


ドラ恨ホールで飛ばすぞ とした時に
テークバックまで勢いを増しますでしょう?
テークバックなど クラブがボールを打つ前の段階では
その捻じれによって
ヘッドはイメージよりもより一層開いた状態になります。
意識はしていなくとも
クラブやシャフトのその機能によって
グリップは押されてしまいますから
より開いた状態が持続されるという事だけでなく
クラブヘッドが右にあって、開いた状態であると
グリップには上へ 上への加圧がかかります。

体は上を向き、体の開きはより助長されることになります。

しならせて しなり戻して打つ という事は

 ⇒右に高く飛び出て、右回転の弾道か
 ⇒左に低く飛び出て、左回転の弾道か

そのどちらかになると考えてよく、
なんとな~くの感覚では
よほど練習量や運動性能で補わない限り

6割は前者の球、3割は後者の球
どんぴしゃりになるのは1割程度

の感じではないでしょうか。

それを もともと というか 放っておいてもしなるクラブ
柔らかいシャフトに変えれば
 しならないシャフトをしならせて使う から
 
しなるシャフトをしならせないで使う
ということになっていきます。


硬いシャフトをしならせて、
しなり戻す と言う動作は
その動作工程中に大きな体の動きは
ほとんど入っておらず
すべてが 腕、手作業です。
ボールを打つ以前の段階から

そのイメージ「手打ち」が理想なのです。

45インチドライバーであれば、
120センチの長さの物体
その先端には クラブの総重量の6割が偏重して
取り付けられています。
ボールに当たるヘッド部分は
野球のバットやテニスのラケットとは異なり
握り部分の延長線上に打点がなく
シャフトよりも後方に重さが偏重している構造です。

それを「手さばき」だけで打とうとしているのですから
上手く扱えるはずがありません。

放っておいてもしなる、柔らかいシャフト
それに市販のクラブのヘッド重量30%増しのものが
付いていたとしたら
そうやって振る訳には行きません。

シャフトをしならせて、しなり戻して使う
ということは 年中クラブの長さを変えているのと同じ。
しなりやすいクラブで振れば、その長さの変化に
苦労することになります。

それをうまくこなしていくのに
徐々に手作業を辞め、体で動かすことを
厳しい言い方ですが「強要」してしまうクラブ…
それがハミングバードのクラブです。

ゴルフクラブ
『普通に正しく扱えば』左回転にしかなりません。
それはパターまで同じです。


そうこうしているうちに
 
体の回転でクラブを動かすことを憶え
いつのまにか スライスとはお別れする
こんな感じなんだと思います。


 柔らかいシャフト&重たいヘッドのクラブで
シャフトをしならせて・しなり戻して打つ「手打ち」
この方法では 当たらない…空振りまであるでしょう。
偶然やタイミングを含め、高運動性能のなどで補わない限り
逆に ボールに当たれば スライスにはならないのです。

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シャフトが柔らかく、ヘッドが重たいため
それを力やスピード、技で制しようとしても
そう簡単には行きませんし、
悪い意味でも柔らかいシャフト・重いヘッドのクラブは
その作り出す不可抗力が人間の動きを大きく左右してしまうので
服従させるのは困難・・・
共存する道を探すしかないのでしょう…ね。